カリヨンの音色が響く王妃の町

16世紀初頭にネーデルラント(現在のベルギーとオランダ)の首都として、23年間、華やぎの時を過ごしたメッヘレン。そのときの統治者がオーストリアのマルガレータ王妃だったことは、メッヘレンが今もこぢんまりとした、絵のように美しい町であることを象徴するかのようです。町の中心的広場グロートマルクトには、この「オーストリアのマルガレータ」の像が優美な姿で立っています。

メッヘレンには336以上の重要な建造物やモニュメントがあります。その1つが、グロートマルクトに面してユニークなファサードを見せて立つ市庁舎です。中世に繊維取引所だった所で、鐘楼が建てられるはずでしたが14世紀に中断した形で残っています。その右が、繊維取引所の名残を見せる市庁舎の最も古い部分。左は16世紀の最高裁判所で20世紀に完成した部分です。

メッヘレンで最も威厳を感じさせる建物は、ゴシック様式の聖ロンバウツ大聖堂でしょう。付属する鐘楼は高さ97m。49個の鐘から成る大規模なカリヨンが2組あり、最古のものは1480年の鋳造です。聖堂の翼廊にはヴァン・ダイクの祭壇画『磔刑図』が飾られています。一方、後期ゴシック様式の聖ヤン教会にはルーベンスの祭壇画『マギの礼拝図』があるので、こちらも見逃したくありません。

かつての王宮だった、オーストリアのマルガレータ宮は、16世紀初頭に建てられたルネサンス様式の建物。中には入れませんが、美しい回廊や中庭を見学できます。また、メッヘレンにも大ベギン会院がありますが、現在建物は一般住宅として利用されていて、一帯は静かな住宅街になっています。順路に従って散策することができます。

ブスレイデン邸博物館は、もともと16世紀初頭に建てられた貴族の邸宅で、今は絵画、彫刻、家具などを展示する郷土博物館になっています。この館を校舎として、カリヨン学校が設けられています。ここには、教会の鐘の鳴らし方を学ぼうと、世界中から生徒が集まっていて、聖ロンバウツ大聖堂のカリヨンで練習することもあります。

気分を変えて、新旧のおもちゃを紹介するおもちゃ博物館や、自然や動物と触れ合えるチボリ公園などで童心に帰るのもいいでしょう。町を流れるダイル川のボートトリップも楽しいアトラクションです。喉が渇いたら、ベルギー最古の醸造所の1つ、ヘット・アンケル醸造所にあるビアレストランで地ビールを。メッヘレンで味わえる至福の時の1つは、オープンテラスの椅子にゆったりと腰掛け、空を流れる美しいカリヨンの音色を聴きながら、ビールグラスを傾けることかもしれません。

観光案内所

Hallestraat 2-4-6, 2800 Mechelen 電話: +32 70 22 00 08
アクセス可能

Top 5 things to do

  1. St. Rumbolds Tower

    1452年に着工された聖ロンバウツ大聖堂の鐘楼。そこに造られた513段の階段を上り、頂上から町の大パノラマを満喫しましょう。鐘楼の中にはカリヨン演奏室があり、コンサートが行われることもあります。カリヨンコンサートはベルギー各地で開かれますが、その発祥の地は、ここメッヘレンです。

  2. Mechelen Tapestries

    カリヨンと並んでベルギーの文化の歴史を象徴する王立デ・ウィット・タペストリー工房は見逃せません。ここは、フランダース地方で中世から盛んになったタペストリー制作の伝統と技術を保存・継承するベルギー唯一の施設として、1889年に創設されました。新旧タペストリーの展示や、製造・修復の実演を楽しめます。

  3. Golden Carolus - Brewery The Anker

    世界的に知られる、メッヘレンの地ビール「グーデン・カルロス」を造るヘット・アンケル醸造所を訪ねましょう。ベルギー最古の醸造所の1つで、その歴史は1369年まで遡ることができます。建物はもとベギン会院の一部でした。ガイド付き見学と試飲ができます。

  4. Fish Market

    デイル川沿いにあるフィスマルクト(Vismarkt)は16世紀に魚市場だった所です。今は、お洒落なレストランやビアカフェが集まる、メッヘレンで一番トレンディーなスポットの1つ。街歩きでお腹が空いたらこのエリアに足を運び、気に入ったお店を探してみましょう。

  5. Mechelen Cuckoo

    レストランでぜひ味わいたいのがメッヘレンの郷土料理「メッヘレン・カッコー」。カッコーそのものの料理ではなく、地鶏の一種です。一般には野菜やローストポテトが添えられていますが、いろいろなレシピが工夫されています。肉は歯ごたえがしっかりしていて、とても美味。ビールとの相性も抜群です。メッヘレンの名物にはホワイトアスパラガスもあるので、こちらも食してみましょう。

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